エドワード親書 2007年9月号

愛媛巡演参加者の皆様に


その後、いかがお過ごしでしょうか?
長かったような短かったような5ヶ月間でしたが、皆様はどうですか?
思い返せば今回の巡演は、今年1月になってから突然私が愛媛で公演したくなったため、各会館にお願いしてご快諾いただいた会館に御共催いただき、実現できました。

伊予市に私の20年来の友人?で、自然農法の祖といわれる福岡正信さんがいらっしゃることと、10年前の松山公演では成見憲治先生に事務局長をしていただき、1500人のお客様を動員していただき大成功したこともあり、愛媛公演に踏み切ったのです。

当然ながら、東京オペラ協会内では、私の多くの時間が愛媛に費やされることについては反対がありましたが、私の一存で強行させてもらいました。結果的に経済的には少し大変ですが、強行して良かったと、今も思っています。

保守的なオペラ界にあって、当会のやり方は特異なものですから、難しい点も多々あったのですが、参加者の皆様が私の意図をよく理解してくださり、側面からもいろいろなご協力いただき感謝しています。

各会場、すべてエドワード独自の発声法を教えさせていただきました。もちろん、充分教え込める時間などありませんでしたが、「深々と、軽々と、いい顔で!」の三原則、少しは皆さんの記憶に残っているでしょうか?
アエイオウ各母音の発声のヒントも覚えていますか?バランスよく広がって自分の位置を取る感覚は ?
何より大事ないくつかの呼吸法の練習は?障害がある方との連携プレイの感覚は? 思えば、もっともっと、懇切丁寧に指導できればよかったですねーーーー。
ユニバーサルデザインでオペラをやることの狙いは、誰もが参加することだけでなく、誰もの可能性を引き出し、伸ばすきっかけ作りがより大切なのです。僕はどこまで、そのお手伝いができたでしょう?

さて、皆様のお顔をいろいろ思い出しながら感想を書いてみます。



まず、愛南町の皆様。

愛媛県の最南端とも言えるこの愛南町でオペラ?びっくりされた方も多いことでしょう。
実は、僕にも下心があって、あの美しい海で何度も泳げるだろうと期待していたのです。ところが、そちらの方の期待は空しくーーー、一度も泳げなかったことは未だに残念です。この次こそーーーー。

まず思い出しますのは、会館の窓口になられた若い尾上さんの前向きな対応でした。後ろ向きになりがちな行政にあって、頼もしく思いました。結果としても、本当にあらゆることに全身全霊で取り組まれて、会館としてもいい人材を持たれたなと思います。

増本さんのダーメ1。初めは台本の一部に抵抗を持たれていらっしゃいましたが、どうだったでしょうか?演技などされたことがなかったでしょうから、あの役は本当に大変だったことでしょう。恐らくは真面目を絵に描いたような増本さんでしょうから、大変身に知人のお客様も驚かれたことでしょう。どうでしたか?

秦さんのダーメ2。西条からの客演でしたが、皆さんともよく打ち解け、楽しく共演していましたね。彼女のファイトに、皆様もいい刺激を受けられたのではないでしょうか?

山崎さんのダーメ3。音取りの指導側から出演側になっていただきました。演技では、何か閃くところがあったのではないですか?どんどん解放されてゆく可能性を感じていました。歌も演技も奥が深いものですから、これからのご精進を楽しみにしています。

代役でも活躍してくれた森下君の僧侶。ついに四箇所すべてに出演。頑張りましたね。今は気が抜けてしまっていませんか?演技の方も好きなのはよく分かりましたから、発声を含め、これからの更なる脱皮を期待しています。各地でも本当によく活躍してくれました。

吉岡瞳ちゃんのクナーベ。愛南からたった一人選ばれて頑張りました。どうでしたか、他のお姉さまたちとの共演は?いい財産となってくれれば嬉しいです。これからの成長を期待しているね。

三匹のサル、みんな可愛かったね。どんどん上手くなってきて、僕も大いに楽しみにしていました。ミザール五島舞花ちゃん、お下げがとっても似合ってたね。関根叶子ちゃんのイワザール、パパゲーノ相手の芝居は楽しめたかな?橋本キカザールちゃん、だんだん乗ってきて解放されてくる様子が可愛くてなりませんで した。みんな僕の大切な、良い子の3人組です!

野中梨那ちゃん。不安なときもあったと思うけど、よく乗り越えてくれました。目が見えないことは僕たちから見たら障害かもしれないけど、梨那チャンは、僕たちに聞こえない素敵な世界を聞いているかもしれないな、といつも考えていました。どうですか?

前田充さん。笑顔がどんどん素敵になって来ましたね。僕も嬉しかったですよ。

菊池美佐子さん。どこかほんわか暖かいお人柄、どんどん歌も成長しますよ。またねーーー。

田中博子さん。年を忘れて楽しく歌えましたか?僕もそうですよーーー。よろしくね。

岡田文子さん。不安を乗り越えられて、若い気持ちで歌えるようになられたと信じていますよ。

吉本涼子さん。西予市公演に出られなくて残念でしたね。コントラバスの息子さん、元気ですか?今、足の方の調子はどうですか?

清水千代美さん。オペラの世界にも、素晴らしい可能性を見つけて下さいましたか?

山下宣子さんは気管支炎にも関わらず西予にも来てくださり、有難うございました。今はどうですか?

石河明日香さん。梨那ちゃんと共に頑張ってくれましたね。皆も助けてくれたし、これからもいいチームワークで頑張りたいですね。

小川泰生。忘れられない小僧です。首をよくも引っ掻いてくれたね。この恨み忘れられません。でも本当は、君が大好きです。いつかまた会おうね。

鱒愛璃紗ちゃん、ミュージカル、楽しめたかな?みんなの感想はどうだった?

鱒瑞貴ちゃんも姉妹で出演だったね。歌いながら踊るのはどう?

和泉朱音ちゃん。いつも僕とピアニストの間に来て、何かいいたそうだったねーー。わかってたけど、いつかまた話すね。

和泉百香ちゃんも姉妹出演だね。思い切り楽しめたかい?

池田光莉ちゃんも練習から楽しそうでした。光莉ちゃんのお客様も楽しんでくれた?

清家陽奈ちゃん、思ったとおりの大きな声で歌えたかい?

長濱祐美子ちゃんは弟の雄介くんとの共演でしたね。雄介君はお姉ちゃんたちに負けないよう歌えた?祐美子ちゃんは、弟に負けないよう楽しめたかな?

愛南町の皆様、何しろ、宿泊先の新居浜からたっぷり3時間のドライブでしたので、多少疲れ気味だったかもしれませんが許してください。朝7時ごろ出て、10時過ぎにやっと到着でした。運転してくれた秦さんは何と3時間半のドライブで、殆ど彼女が運転してくれていたのですがーー。有難う、秦さん。皆さん も彼女を大切にしてくださり、私からも御礼申し上げます。

それから、「ばちこい」の佐伯くん。途中で出られなくなったことは本当に残念でした。この次こそは共演しようね。翌日の西予公演には裏方の手伝いに駆けつけてくれました。いい若者だと思います。恭介君、また必ずお店に行くからな!



西予市公演参加者の皆様

まず、私が長年親しくお付き合いさせていただいている自然農法の福岡正信さんが伊予市に94歳でお元気にご在住ですが、その娘さん夫婦、小倉美空さんと画家の無一さんが何と西予市の卯之町に引っ越されたことから意外な展開になりました。あの大きな絵看板は当会の30年余りの歴史の中でも傑出した快挙でした 。あの絵は会館の菊池さんの快諾?を得て持ち帰り、今九州本部の玄関にセッティングの真っ最中です。

パミーナの兵頭さんのご紹介で急遽迎えたピアニスト、上田あゆみさんに。 温和かとした明るいキャラクターで西予市の皆さんともすぐに馴染み合い、僕からの的確な指示を、適当に?守れて何とかやり抜きましたね。(笑え!)
西条の通し稽古にも、無理して来てくれて感謝しています。福岡や名古屋でやることになったら必ず連絡しますから、しっかり腕を磨き続けて下さい。

では、そのお姫様役、兵頭さん。だんだんオペラの面白さが分かってきている様子は面白いほどでした。表現することの奥深さはまだまだ伝授できませんでしたが、その前向きな気持ちで、どんどん表現力を深めて下さい。お嬢さんたち、その後、何か言っていますか?
誰かがほれ込んだ、貴方のそのしっかりした歌唱力を更に更にこの次は高めて発表しましょう。

女王の豊田さん。実に貴重な声の持ち主。ダーメの3を代役でやりながら、夜の女王を本番で歌いきりました。課題はもちろんまだまだありますが、豊田さんの頑張りに、プロはドキッとし、一般の皆さんには大きな勇気を与えたのではないでしょうか?いろんな不安を抱えながらも、あんなに前向きに努力を重ねられた ことは、素晴らしいことでした。しかも、西条公演にも土居公演にも観に来て下さいました。豊田さん、これからも頑張りましょう!

高校三年生の松本奈巳。途中で不安を与えてくれましたが、最終的には自分でも納得できる結果も残せたことでしょう。演劇部との両立は大変だったことは容易に察せられます。どちらかを取る、という単純な発想ではなく、相乗効果を生み出すような前向きな姿勢が、双方を生かすことになったら嬉しい限りです。どう だったかな?折角身につけた、歌う技術はこれから大きな財産になります、西予での残りの日々も東京に来てからも頑張ってね。

そして西予の親分的存在だった、年齢性別不肖と自称された菊池文恵さん。毎月1回の練習でも、プロ意識をしっかり持って頑張られました。当日も若い皆様のメークに粉骨砕身され、ご苦労様でした。貴方のダーメ3にあらわれたキャラクターは地のものとは思いませんが、秘めていらっしゃる可能性はもっともっと大 きなものがあるのを感じています。
この次またーーー。

パパゲーナ役に抜擢した菊池千鶴さん。娘の早紀ちゃんとの共演は如何でしたか?ゆっくりと指導の時間が取れなかったことが心残りですが、御婆ちゃんから可愛いパパゲーナに。
貴方のお客様は充分楽しんで頂けたでしょうか?

早紀ちゃんは、足のハンディーをみんなの協力で乗り越え、クナーベに挑戦してもらいました。あまり細かい指示を僕が出さなくても、お互いに工夫しあいながらの練習の様子、静かに見守っていたところもありますが、早紀ちゃんも何か感じている?

堀内由貴は、いろんなハプニングがある中、サル役をやりかけて下りた時が、丁度パンフレットの最終制作時期とぶつかり名前がきちんと出してあげられなくて悪かったね。パンフレット制作に関わった方々はみんなボランティアで仕事をしてくれ、時間との戦いで、やっと作れた経緯があり、分かってあげてね。でもそ んなことより、クナーベに戻ってどうだったかな?思い切り歌えたかい?クナーベの練習を集中してやれる時間がほしかったなと、自省しています。ごめんねーーー。

クナーベ1の高岡ありさ。もっとできそうなのに、と思いながらいつも見ていました。それも同じく、僕がゆっくり教える時間を取れなかったこともあるでしょう。高い声の出し方を特に教えてあげたかった。普段の練習で盗めたかい?

塩見茜も堀内由貴と似ていて、二人ともこれからを期待しています。ただ、体力をつけて生きたいねーーー。舞台に立つ人間は、まず体力と精神力が大切だと思うよ。また会えたら、クナーベ役の皆とは楽しく歌いながらの体力つくりをしようか?

毛戸彩香はクナーベ2だったね。難しい音程をいつもしっかい歌っていたので感心していました。やはり身体を鍛えて、声がさらに伸びるよう導いてあげたいです。

菊池直人さんの僧侶。柔らかいテノールの声に驚きましたし、本当に歌が好きでいらっしゃるなあ、とつくづく見ていました。若者達にも楽しいアドバイスをして下さっていて、微笑ましくもありました。それに、練習の後は私を囲んでの夕食会のようなものを開いて、交流の機会を作ってくださったことも忘れられませ ん。皆さん喜んでいらっしゃったことでしょう。パミーナに焦がれるご様子も素敵でした。

見ザールの井上睦美。もうそのままだったね。その自由な感性はお母さん譲り?何もアドバイスすることがないほどでした。歌もこれからゆっくり磨いて下さい。楽しみでなりません。

岩本心は、カラを破れそうで破れない歯がゆさを感じていました。まだ小学校4年生としってビックリしましたが、そうなら焦ることもないでしょう。これからですね。

妹の岩本幸。楽しそうな笑顔が忘れられません。その笑顔が周りのみんなを幸せにしていたことでしょう。

渡辺鈴香。歌手が夢か。いいねーー。いくつもの困難を乗り越えて、人々を幸せにできる、素敵な歌手を目指してください。

清家愛子さん。途中参加でしたね。でもよく付いて来てくれました。可能性は無限にあります、これからも頑張って下さい。

同じく土居留美子さんも途中からご参加。オペラの奥深さを垣間見て頂けましたか?皆にもそうですが、やはり発声が大切です。個人レッスンを西予では殆どできなかったことが申し訳ありません。また会えたら、少しでも土居さんにアドバイスしたいです。

大塚万結もいい笑顔だったね。パンフレットを読むと、いろんなことをやってるんだね。これからも楽しく元気にやろうね。

源ちゃんはどこかとぼけながら、ピアニストの上田さんらに上手く甘えさせてもらっていました。いいお姉さん達がいっぱいいてよかったね。

金石友絵ちゃんも、どこかとぼけた様子が印象的でした。上手にできるかどうかより、これからも思い切って舞台で弾けよう!

また、今回は会館の兵頭さんと担当の菊池さんには大変お世話になりました。小倉無一さんの絵は大切にさせていただきますので、ご安心下さい。途中で降りられた方々にもどうぞよろしくお伝え下さい。



さあ、今度は西条公演。

担当の中川さんが、だんだん積極的に応援してくださるお気持ちが伝わってきて嬉しかったことをまず申し上げます。形だけ仕事だからと、手伝われるのではなく、親身になって出演者一人一人とよく交流されて、出来るだけのことをと努めて下さっていた事、みんなとともに感謝します。

さて西条では、急遽引っ張り出したエレクトーンの西田景子さん。もともと歌い手志望だったのですから、この次は歌い手として、と希望されています。しかし、エレクトーンの凄さに皆様驚かれたことでしょう。楽器の性能も飛躍的に進歩しましたが、奏者もそれに連れ勉強することが増え大変です。ヤマハさんもやっ てくれますね。それはともかく、彼女の明るく前向きなキャラクターは当会にもピッタリで、今後もご一緒に楽しくやってゆきましょう。歌で?もちろん、ですよね。

さて、出演者。

まずダーメ1の山口恵津子さん。あまりの強烈なキャラクター作りに大変な思いをされたことでしょう。しかし、発声を少し掴みかけられたように思います。マイペースで結構ですから、徐々に自分のものにされ、演技をしてもそれが自然に保てるよう導きたいです。
これからも頑張りましょう。

伊藤祐美子さんはダーメ2。なかなかの表現力でしたね。声を飛ばすテクニックをじっくり教えて差し上げられなかったことが残念ですが、声を抜くことだけは掴んでくれてると思いますので、腹筋や背筋を鍛えて、声を更に飛ばす技術を身につけられると最高ですね。

さて、今回の巡演の最大の貢献者かも知れません。秦美智世のパパゲーナ。やる気さえあれば道はどんどん開ける、ということを実際におこなえた素晴らしい人です。(誉めすぎかな?)彼女が、素人でありながら、此処までのことをできるとは僕も想像していませんでした。僕がそのことを改めて教わったような気持ち です。4箇所すべての練習と本番に参加し、その上、制作面の助手までしてくれました。そして今や、オペラプラザ愛媛の事務局までお願いしています。彼女一人でできる訳はありませんので、皆様もどうぞご参加ご協力下さい。(今は何を僕は話題にしてるのかな?)
求めよ、さらば与えられん!というキリストの有名な言葉があります。彼女の真摯な姿勢から皆さんもいい刺激を受けたのではないかな?
秦さんに望むのは、ご家庭や職場の皆様とよく理解しあって、しかも妥協するのではなく、ベストな選択を求めてほしいということだけです。このことについては、皆さんも思い当たられることがおありでしょう。

そんなことを一切意に介さない、対照的にも思える方がいましたね。枝廣篤昌さんの僧侶。 さすがというか、枝廣カラーというか、わが道を愉快に突き進んで行かれそうなキャラクターが最高でした。そういえば精神科病院の副院長さんでしたかーーー。じっくり話したら、僕も入院させられるかな?逆に僕が精神科医の振りして治療をさせてもらうとするか??いや、やっぱり枝廣さんには無要か?声も良く通 っていましたね、この次何か特別なキャラクターを貴方のために作りましょう。

また、加藤さんも独特でしたね。引きつったような歌う顔が、後半には少しいい笑顔になってきて、とても嬉しかったですよ。多くのコンサートに参加してらっしゃるようですが、僕から言われたようなことは言われたことがありますか?

小林歩はクナーベ2で頑張っていたね。いろいろやってきたようだけど、まだまだ解放し切れてないね。今度はもっと思い切ったキャラクターで挑戦してみるか?何でも思い切ってやる人は気持ちいいね。(僕もそうしようっとーー??)

寺川寿枝さんはクナーベ1に誘って入ってもらいました。エドワードの発声のコツをすぐに体得してくれて嬉しかったです。折角の大きな財産を手に入れたのですから、これからもそれを大いに活かして下さいね。娘の葵ちゃんは本当に可愛くてーーー。二人でデュエットがどんどんできるようになるといいね。寿枝 さんのご主人にも息子さんにもお手伝いいただきました、有難うございました。今度、約束したお礼をします。

さて、三匹の悪ザル!練習から乗りまくっていたね。 日浅満佑、彩乃の姉妹も絶好調なら、小林泉も凄かったね。何が凄いかって、そのワンパクな弾けぶりがーーー。僕といい勝負かな?小学生の頃は僕はもっとおとなしかったけどね。今はこうなってしまったけどーー。 このサル役はモーツアルトもビックリの僕のオリジナルの役ですが、どこで公演しても話題の人気役です。それなりにいろんな工夫をして努力し、君たちは本当に面白かった。この次は何をさせようかな?

文野聖良もとぼけたキャラクターで面白かったね。

渡辺亜未はダンスもならってるんだね、よく頑張りました。
青野史佳も葵ちゃんと甘えん坊の双璧だったね。でも、一生懸命歌ってる姿がとても素敵でした。この次はどんな顔して僕に近づいてくるかな?

杉山佑万もいつも元気に参加して、頑張って歌ってたね。また遊びましょう。

藤田海夏。本当に遊ぶのが好きそうでした。まあ、人のことは僕も言えないけどね。

松田匡右は、不思議なエネルギーを持って練習してたね。根性があるのも頼もしかったです。これから楽しみです。



最後に四国中央市の土居ユーホール公演について。

館長の高橋さんが、石の学者?だとは驚きました。僕も幼い頃から鉱物、特に結晶したものを集めたりして友人と競い合っていたものですから、興味があったのです。その高橋さんが、今回のオペラ公演についても公私にわたって応援して下さいました。

今回の愛媛巡演は、参加市民のやる気だけでなく、会館の方々の心からの支えによって成り立っていたことを忘れられません。高橋さんはじめ、各会館の皆様に改めて御礼申し上げます。

さて、出演者ではまず、三人のダーメたち。土居のダーメは少しお上品さが残りましたが、それもまたいいでしょう。僕は心が広いのです??

ダーメ1の柴田さんは、強い声でしたね。アンサンブルする楽しさが徐々に味わえましたか?発声についてアドバイスしましたが、その声を上手く活かせるよう、これからもトレーニングを続けて下さい。

苅田さんの本番での変身振りにはドキッとしましたが、皆さんを上手くまとめ、陰からいろいろ動いてくれていたのでしょう。有難うございました。ダーメのキャラクターは如何ですか?馬鹿になりきるのもたまにはいいでしょ?

山崎育世さんは、茜さんとともに、音取りの稽古等にも貢献してくれたのでしょうね。みんなそうでしょうが、ダーメのキャラクターは日常とはあまりに違ったかな?モーツアルトの素敵な音楽と、このダーメたちの女ぶり、見事なバランスだと思いませんか?モーツアルトの音楽は決してお上品なのではないですよ。と にかくメチャクチャ活き活きしたものです。誰かさんもそう願っているようです。

それから、今回はマスコミに何度も取り上げられ、一躍スターダムにのし上ったかのような真鍋さん。最初は足が不自由でいらっしゃるから、どう工夫しようかと考えていたのですが、何の事はない、練習しているうちに杖を離されて、かなりの演技をされだされました。嬉しかったですね。僕は、誰もが参加できる場を 作ろうと努力はしてきましたが、僕一人が釈迦力になってもできるわけがありません。真鍋さん、今回貴方は障害を持つ多くの人々を励ます結果を作ってくれました。これからも自分の可能性を閉ざさず、周りの人々を勇気付けて行って下さい。また会いましょう。

岸さんも、よく参加して下さいました。きめ細かい指導まではできませんでしたが、サンデー毎日の生活でしたら、無限に色々なことにチャレンジできそうですね。オペラは無限の楽しみの宝庫でもあります。どうぞご利用下さい。変な言い方ですね。?

河村さんのパミーナ。まだまだお若いから、これからでしょうが、モーツアルトの音の一つ一つをもっと深く味わって表現できるようになってくれると嬉しいです。モーツアルトの楽譜から私たちはどんな音楽を読み取るか、私達の想像力にかかっています。折角の声です。モーツアルトの狙いをよく理解し、その上で、 一般の皆さんが一番喜んでくれる歌い方を追求して下さい。頑張ってね。

三匹のサル。
何と言っても山内悠助。その気になったときの声の大きさは天下一品、凄かったね。でも、すぐ眠くなるのが、また面白いーーーー。これからの人生、いったいどうなるのか、興味津々なのは僕だけ?

お姉さんの春佳がまた、おもしろいキャラクターだったね。僕と同じ恥ずかしがりやだものね。サルの役なんて恥ずかしくて、僕はできないよ。(やってたね?)パパゲーノは僕の地みたいなものだから、そのままの延長線でやるんだけどーーーー。春佳は頭が回るから、考えすぎるだろうけど、そのおかげで、弟をしっ かり引っ張れたところもあるから、それもいいね。何でもいいんだよ、元気で行こう!ね!

白木菜々子もだんだん声が大きくなって、サルらしくなっていました。お客さんと面と向かい合ってどんな気持ちでやれたかな?とにかく、頑張ろうという気持ちがよーく伝わってきて嬉しかったよ。これからもどんどん歌ってね。

ダーメ軍団の皆様。

渡辺幸恵さんは、夢見る乙女のままでしたよ。可愛くて可愛くてーー。それから、「深々と軽々と、そしていい顔で」ですよ。いい顔っていうのはいい表情で、ということだけどね。そのいい表情が忘れられません。苅田さんもそうだけど、どんな少女だったのでしょう?

大西さんはお孫さんとの共演。すてきな思い出になりましたか?いろんな世代の人が一緒人共演するのも、このユニバーサルデザインオペラの狙いです。陰からのご協力、有難うございました。

岡本澄子さん。多忙な中、最終的には自分で自分の道を選ばざるを得ませんが、ユニバーサルデザインによるオペラ公演は、岡本さんにとってどんなものでしたか?

石川幸恵さん。興味深い本を頂き、有難うございました。有効に活用させて頂いています。 東京オペラ協会がスペインと合作したオペラ「ザビエル」を一度ごらんください。100回以上も世界各地で公演している「忘れられた少年−天正少年使節」も日比合作オペラ「高山右近―剣か愛か」も私の作品です。

松村友利乃ちゃん。お父さんとの共演はついに叶わなかったけど、僕の考えをすぐに理解してくれて、皆をひっぱってくれたね。今度はお父さんも一緒に誘い出して共演しようね

鈴木彩水ちゃんも頑張りました。素敵な歌が歌えるようこれからも楽しく頑張って下さい。

大西咲紀ちゃん。邦和くん。未有ちゃん。みんな御婆ちゃんとの共演でしたね。
咲紀ちゃんは、オペラを充分楽しめた?
邦和くんは、御婆ちゃん子かな?いい御婆ちゃんでよかったね。
未有ちゃんも、はじめは無理矢理御婆ちゃんに誘われたの?でも御婆ちゃんの誘いに乗ってよかった?新しいお友達も増えてよかったかな?

真鍋優花ちゃん。もっともっといろいろ教えてあげたかったんだけど、本番が近づくとどうしても時間がなくなってねーー。今度はしっかり教えられるよう作戦を立て直すね。

最後に、ピアニストの山崎茜ちゃん。 テンポの乱れも段々なくなり、かなり安心して伴奏を任せられました。集中力も根性もあり、とてもよかったよ。後は体力を上手くつけて、肩のこらない弾き方を徐々に学んでください。客観的に自分の演奏を聴けるようになるには、かなりの経験と努力を要します。茜ちゃんにはできると思うので、期待してるよ。

それから、このオペラ巡演を実質的に支えてくださった、藤田洋子さんと、成見憲治先生に改めて深く感謝申し上げます。このお二人がいなかったら、今回の巡演はどうなったか分からないほどです。


最後に私が各地で教えている人たちにも応援団で来てもらいました。

石多加代子は、長崎から指導にも何度か来てもらい、皆様とも親しくでき、私の指導をよく補ってくれたことと思います。夜の女王に初挑戦させましたが、何とかこの難役をきちんと歌い演じてくれ、ホッとしています。西条でのパミーナも実質的には初めてではないかと思うのですが、よくまあ化けられるものだと、半 ば呆れたりしていました。

加々良弦さんのタミーノ。初めてで大変だったと思いますが、声も段々コントロールされ、この役をよく頑張ってくれました。若いし、まだまだどんどん成長されるでしょうが、長崎での次回公演にもタミーノでお願いします。また、一皮剥けるとイイデスネ。一緒に頑張りましょう。

もう一人のタミーノ王子、小澤慎吾さん。ご自分でも演出されるほどですから、魔笛は知り抜いていらっしゃるのですが、今回は私のプランによくついてきて下さいました。見事な声と容姿。そして優しいお人柄、おんなどもが言い寄るのは当たり前でしょう。当会では今までも何度か出てもらいましたが、これからも是 非ご一緒に。

信州は松本から来た惣田知恵美。松本芸術館で一昨年公演したときは、なんと見ザール役だったのですよ。今回はおとなしくクナーベ。横で愛媛のサルたちを見ながら、何を感じていたかな?発声を掴みかけているので、それを大事にして下さい。

もう一人の山口スモモは長野市からの参加。一昨年の松本芸術館でもクナーベでした。 将来のオペラ歌手への夢に燃えています。僕も上手くアドバイスしていけたら、と願っています。しかし、やはり決めるのは自分。誰もがそうですが、何が大切かが分かる叡智を身につけましょう。

谷口あゆみは長崎から。クナーベ1ですが、こういう役は打って付けかな。お姫様がいい? まあ、地がそれだからねーーーー。でもオペラではやれるかも。

石多哲人のモノスタトス。汚れ役が得意なわけではないだろうけど、こんな役をいつもやらされてしまいますね。誰がそうするのかな?まあ、今は、芸の幅を広げ、人生を人間を極めて行って下さい。

廣田梓。まさにピッタリのはまり役。前半の愛南と宇和はよく引っ張ってくれました。後半も急に残ってもらいましたが、いろいろよく気づいて手際よく動いてくれました。

廣田茜。岡山に行ってしまったので、なかなか会えないかと思っていましたが、思いがけずこんな機会を持てて嬉しかった。岡山でも何とかして公演しましょう。少なくとも茜がいるうちにね。

本多唯那は福岡から。中学一年でダーメ。2年になってパパゲーナ。みんなびっくり。ビックリさせるのは楽しいから、これからも皆をビックリさせ続けましょう。

岩永一也は初のザラストロ挑戦。やはり人間の軽さが出てしまってるけど、それなりによく頑張ってくれました。声と大きな容姿には恵まれているのだから、大きく成長させないとねーーーーー。

大塚尚さんもザラストロ初挑戦。持ち前の仕草のクセを少しずつ直しましたが、音楽をもう少し深くじっくりと感じられるよう、もっとレッスンの回数を増やしたかったですね。
ご自分が思っていらっしゃるより、拍の乱れはみんなに大きく影響するのですよ。僕が不安になってアリアを2重唱にしたときの気持ちも分かって頂ければ嬉しいです。しかし、とはいっても、大塚さんにザラストロに挑戦していただいたことは、よかったと今も思っています。きちんとレッスンをすべきだったことだけ が悔やまれます。

谷野有紀の夜の女王は、精神的な弱さを露呈してしまいました。私の指導が甘かったとしか言い様がありません。

谷野姉妹は、それぞれに役割を果たしてくれました。ひかりは大人への成長のチャンスにしてくれたでしょうか?

信州の松本から来た、牧場裕子にも同じことが言えるでしょう。これからの若者達にエールを贈るだけです。

衣装担当になって、まともに歌うチャンスに恵まれなかった坂田直子。残念な気持ちが強かったと思いますが、みんな坂田さんの頑張りをじっと見てくれています。この次はしっかり歌えるようしましょう。

此処に書き忘れたかたがたもいらっしゃいます。お赦しください。

思い返せば僕自身も、超ハードなスケジュールを秦さんとともにこなしとおせたこと、感謝します。いつも綱渡りの体調管理ですが、今回も皆さんに見守られて何とかこの大役を果たせたことをお礼と共に報告します。

誰かに話したように、パパゲーノの天真爛漫さを演じきるのは隠された歌唱技術に裏打ちされた、素朴で純粋な心の持ち主が待ち望まれますーーー。我こそは後継者に、と名乗ってきてください!

今回も、ホームページの管理人さんが愛南と宇和に来て下さいました。そしていろんな画像を紹介してくださっています。こうして当会のホームページには、ありとあらゆる情報が満載されています。みなさま、どうぞ、ご利用くださり、当会の姿勢をよくご理解下さい。掲示板にはどなたが書き込 まれても歓迎します。エドワード親書には、私からの皆さんへの熱い思いが、思いつくままの文章ですが書き込まれています。これからもご愛読下さい。

それでは、一週間後に迫った東京公演に、今日から又全力投球です。
愛媛の皆さん、どうぞ東京近郊のお知り合いに観に行くようお勧め下さい。

9月5日  石多エドワード